今回は講師に館山地域史研究会会長、(公)隊友会館山支部長の川村巌氏をお迎えし「旧軍の記録資料に見る館山の終戦処理-占領軍の進駐から旧軍の武装解除・解隊まで-」をテーマに開催し、57名の皆さんにご参加いただきました。
講演中の川村巌氏 |
今回は、そのシリーズの区切りとなるテーマとして、ポツダム宣言の受諾から無条件降伏・終戦、そして連合国軍(占領軍)の進駐に至る経過、連合国軍による日本占領政策、軍隊の武装解除・解隊計画、自治体を含む日本政府及び大本営(陸海軍)の連合国受け入れについて、終戦時の国内での事件、不祥事例などにも触れながらご説明していただきました。
講座概要
川村先生の資料から今回の講義についてタイトルのみ抜粋、掲載します。
【資料をご希望の方は中央公民館までご連絡ください】
1.ポツダム宣言の発表から受諾まで
2.停戦命令と連合国軍(占領軍)の進駐計画
3.占領軍の進駐と武装解除
※占領軍の館山上陸(台風の影響により当初計画より2日遅れ)
昭和20年8月31日
米海兵隊クロフォード少佐以下235人の先遣隊が上陸
昭和20年9月3日
米陸軍第8軍カニンガム准将指揮下の約3500人の本隊が上陸
昭和21年2月
館山地区の進駐占領軍が館山から撤収
4.占領政策に関する事項(部隊・軍の解体)
連合国軍と日本政府の会談の様子(川村氏資料より) |
米兵の館山市内巡察の様子(川村氏資料より:場所は不明) |
参加者の皆さんからは、資料に基づく丁寧な説明が分かり易かった。戦中、戦後の混乱期に自分達の住む街でいろいろなことが起こっていたことを知ることができて有意義な時間であった。幼少期(受講者)の頃、米兵が街中を歩いていたことを鮮明に覚えている。優しそうな米兵もいたが、夜間に民家に押し入ったりしていて怖かった記憶が蘇えった。などたくさんの感想をいただきました。
戦時中の話しを聞くたびに今の平和な日本の有難さが身に染みると同時に当時の方々はどんな思いで生活をしていたんだろうと思いを巡らせてしまいます。また、今も世界では紛争が起こっている地域があることから、平和な世界を築くのは紛れも無く私たち自身であること、私たち一人一人が不断の努力により平和を維持していかなければならないことについて、考えさせられる講義となりました。
次回『第5回ふるさと講座』のご案内
日時:平成24年9月8日(土) 10:00~
演題:房総にあるもうひとつの獅子舞(現地学習あり)
講師:日本民俗学会 会員 田村 勇 氏
会場:コミュニティセンター・鴨川市(現地学習)
※現地学習については、申込み終了しました。
次々回『第6回ふるさと講座』のご案内
日時:平成24年10月27日(土) 10:00~
演題:安房の観音霊場と巡礼道(現地学習あり)
講師:館山市文化財保護協会 会員 清水 信明 氏
会場:コミュニティセンター・南房総市(現地学習)
※現地学習申込み受付中(〆切:9/13)
◆申込み・問い合わせ先
中央公民館 TEL23-3111