以前のブログでもご紹介しましたが、館山市立博物館と東京国立博物館との間で考古資料の相互貸借が行われ、お借りした資料を展示することとなりました。
今回展示した資料は、東京国立博物館が所蔵する「城山下出土遺物」です。
城山公園の南麓にある「姥神様(うばがみさま)」(通称八遺臣の墓)には、明治34(1901)年に掘り出された五輪塔が並べられていますが、『姥神発掘諸事控(うばがみはっくつしょじひかえ)』という文書には、「古墓碑」が10基と「瓶」が7個出土したという記載があります。それが今回展示した東京国立博物館所蔵の陶磁器であると思われます。この場所は中世武士階級の墓である「やぐら」が崩れて埋もれたところと考えられ、陶磁器はこれを愛用した人物の骨蔵器として利用されました。
褐釉柏葉文瓶 |
自然釉壷 |
博物館本館の歴史展示室に、トピック展示としてコーナーを設け、そこにお借りした遺物3点と『姥神発掘諸事控』を展示しました。10月1日(土)・2日(日)に開催される「南総里見まつり」にあわせて、里帰りした貴重な資料をぜひご覧ください。里見まつりの日は、博物館に無料で入館できます!