2012年4月30日

シリーズ社会科見学21 米海軍厚木航空施設:マッカーサーガーデン

ダグラス・マッカーサー(1880年~1964年)。




昭和20(1945)年8月30日の午後2時5分、神奈川県厚木飛行場。

専用機「バターン号」(ダグラスC-54輸送機)から、焦土と化した日本に降り立ちました。

日本が、アメリカをはじめとする連合国に降伏したのが昭和20年8月15日。

アメリカのトルーマン大統領は、それに先立つ1945年8月13日、マッカーサーを連合国軍最高司令官に任命しました。

マッカーサーは、

「メルボルンから東京まで、思えば、その道は長かった。長い長い、そして困難な道程だった。しかし、これで万事終わったようだ。」と、

第一声をあげました。

このとき撮影された、

マッカーサーが細いコーンパイプを咥えてタラップを降りる写真(『ライフ』カメラマンのカール・マイダンス撮影)が、日本の敗戦や連合国による日本占領を象徴する1枚として、しばしば用いられます。


厚木飛行場は、現在、アメリカ海軍と日本の海上自衛隊が共同使用し、米海軍厚木航空施設と海上自衛隊厚木航空基地が置かれています。

普段は入ることができないのですが、

米海軍厚木航空施設での日米親善春祭り(スプリングフェスティバル)が開催されましたので、基地の中にあるマッカーサーガーデンを社会科見学しました。


マッカーサーガーデン
ダグラス・マッカーサーの銅像

マッカーサーと館山の直接のつながりはありませんが、

平成16年8月22日(日)、戦争遺跡保存全国シンポジウム第8回館山大会で、
鈴木文郎さんが、「マッカーサー機撃墜計画を中止させた使者」という講演を行いました。

講演の要旨は、次のとおりです。

・昭和20年8月18日、午前9時10分、大本営本部航空総軍兼航空本部付ロ号班員だった23歳の鈴木さんは、大本営本部の使者として東京湾要塞司令官以下の要塞配備部隊を説得するという重大な任務を命じられた。

・日本の降伏を不服として、館山市船形に戦闘司令所が置かれていた東京湾要塞指令部が、連合国軍最高司令官マッカーサー元帥の搭乗機を、東京湾上で撃墜しようと計っていた。

・大本営本部はこの動きをいち早くキャッチし、鈴木さんが「撃墜計画を中止せよ」との大本営本部の命令書を携え、東京から軍用車で館山市に急行した。

・同時に、大本営本部は電話で東京湾要塞司令官の説得にあたり、説得が成功した。

・この経緯を知る人は、当時、大本営でも当事者のほか数人しかいなかった。



マッカーサーの乗った「バターン号」は、沖縄の伊江島で給油をした後、神奈川県の厚木飛行場に着陸しています。

厚木飛行場は、東京湾の西側にあります。

西から飛行してきて、そこに着陸しようとする航空機は、どの風向きでも、東側の東京湾上に入ってくることはないのではないか?という疑問も、湧いてきます。

しかし、「この経緯を知る人は、当時、大本営でも当事者のほか数人しかいなかった」という証言のとおり、歴史的事実の検証は、極めて難しいようです。



戦後67年。

日米親善春祭りでは、多くの家族連れが基地に入場し、イベントを楽しんでいました。




 海上自衛隊US-2(第71航空隊)

展示飛行の後、機体洗浄をする海上自衛隊P-3C(第3航空隊)


米海兵隊CH-46E(HMM-265)

米海軍E-2C(VAW-115)

米海軍F/A-18F(VFA-102)

米海軍EA-18G(VAQ-141)

2012年4月28日

ゴールデンウィーク中の博物館

今日から始まりましたゴールデンウィーク!!
略してGW!(゚ー゚☆キラッ

皆さんお出かけの予定はありますか??
博物館は本日4/28(土)~5/6(日)まで本館、お城、分館共に休まず開館しております♪

そしてー!

博物館分館では
本日からテーマ展示 安房の伝統工芸 の展示が始まりましたぁ~

大漁の祝いに配られた祝着「万祝」、館山で4世代続く唐棧織
平和を祈って織られる綴錦織、房州独特の作り方をする房州うちわ
いずれも旧安房博物館時代のコレクションといえる資料群(〃∇〃)


唐棧織と綴錦織の織機


私もこんな祝い酒呑んでみたい

かわいい小物などの作品も展示♪
お子さんなども楽しんで見れると思います(o^-')b

そして、そしてー!

博物館本館でも
「新収蔵資料展―あたらしい資料のご紹介―」を開催中です。


新収蔵資料展示に伴い、岩崎巴人記念室もリニューアル

その他にもっ
本館では、毎週日曜と祝日に甲冑着用体験を行ってますっ!

詳しくは下記の関連記事ををご覧ください。


それではよい休日を~(o≧∇≦)o

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◆関連記事

2012年4月27日

ふれあい作文を募集します!

館山市内の小中学生を対象に、障害者や高齢者との「ふれあい作文」を募集しています。この事業は、次世代を担う子ども達に、障害者や高齢者とのふれあいの中から福祉への関心を持ってもらい、人に対する思いや尊敬の心を育てることを目的としています。

毎年300点前後の応募があり、入賞作品上位3賞は、社会福祉大会で朗読発表をおこなっています。

お年寄りや障害者とのふれあい作文募集要領


応募資格:館山市内の小・中学校児童生徒

応募作品の内容:家庭や地域において、お年寄りや障害者とのふれあいを体験したり、見聞きしたことをまとめたもの

応募方法:市販の原稿用紙(400字)3枚以内
        ②応募作品には、必ず学校名・学年・氏名を記入する

締切期日及び送付先平成24年9月7日(金)必着のこと
               ②送付先 〒294-0045 館山市北条402番地 館山市役所4号館内(旧市民センター) 館山市社会福祉協議会 ℡23-5068
                                    ③各学校でとりまとめて送付して下さい

審査:選考委員会を設置し、審査決定をします。

入選発表:入選者は、学校を通じて通知するとともに、社教たてやま等で発表します

表彰:特別賞
     市長賞・教育長賞・館山市社会福祉協議会長賞 
              各1点(賞状・記念品及び5千円分の図書カード) 
    優秀賞     10点(賞状・記念品及び3千円分の図書カード)
    ふれあい賞  20点(賞状・記念品及び2千円分の図書カード)
    参加賞

主催:社会福祉法人 館山市社会福祉協議会

共催:館山市・館山市教育委員会

その他:応募作品は返却いたしません。入選作品の著作権は、館山市社会福祉協議会に帰属します。

2012年4月24日

展示替え作業中!


日差しがあたたかくなり、海からもさわやかな風がふきぬけるようになりました。
長袖のコートをしまって、春物に衣替えされた方も多いのではないでしょうか。
渚の駅のデッキも、ひなたぼっこに最適な、穏やかでいい気候になってきました。

凪いだ輝く海はまさに鏡ヶ浦

さて、館山市立博物館分館企画展示室では、ただいま展示替えの作業中です。
たくさんの方にご来場いただきました、22日までの渚の駅”たてやまオープン記念特別企画展「中世の安房と鎌倉―海で結ばれた信仰の道―」の展示物を運び出し、次回の展示物に交換しています。

箱を見つめる…

運送会社の美術品運搬専門の方にお願いして、丁寧に梱包(仏像一体3時間!)していただきました。


持ち上げる角度にも細心の注意をはらいます

ひとやすみ
普段は正面からしか見られませんが、横からみると、とても写実的な造形をしているのがわかります。立体物である仏像ならではの楽しみです。

あれに乗って帰るんかい?

 そのほかの展示物も、順次お借りしたところへ返却しています。
ご協力ありがとうございました!


■次回の展示■
4月28日(土)より、テーマ展示「安房の伝統工芸」がはじまります。
 唐棧織、房州うちわ、万祝、綴錦織 を紹介する展示です。ぜひお立ち寄りください。

次回の企画も鋭意展示中!

巴人記念室&新収蔵資料展のご案内

館山市立博物館本館・2階企画展示室(岩崎巴人記念室)がリニューアルされました。

企画展示室は、これまで様々な企画展・特別展の会場として使用されてきました。
昨年度は、平成22年に逝去された、館山市の名誉市民として活躍された、故・岩崎巴人画伯を偲び、「岩崎巴人―水墨画の世界―」を常設展示しました。

今年度も、引き続き当館所蔵の巴人画伯の作品をご紹介していきます。

岩崎巴人 水墨画の世界


第一弾として、現在「海」をテーマに、海をモチーフとした作品9を展示しています。

すばらしい作品の数々!



水墨画とは思えない筆致です。

巴人画伯が暮らした館山市見物の海を描いた「波涛」(1967年制作)など、房州や各地の海を描いた作品を是非、ご覧になってください!



また、企画展示室のもう半分のスペースでは、先日のブログで紹介したように(詳細はコチラ)、「新収蔵資料展―あたらしい資料のご紹介―」を開催中です。


新収蔵資料展示・くらしと文化

火の用心!!


富浦の海苔養殖・加工用具です。

前年度に寄贈いただいた資料のなかから、地域に生きた人々の暮らし・文化の移り変わりや、戦時下の状況、海・山・町場での生業など、地域の歴史を伝える資料をテーマごとに紹介しています。


ゴールデンウィークも間近、行楽シーズンとなりました。この機会に、ぜひぜひ館山市立博物館へとおいでくださいませ!(^0^)/~

2012年4月22日

里見氏城跡(稲村城跡・岡本城跡)国史跡指定を記念し、『里見氏稲村城跡をみつめて』第5集が刊行されました。

館山市稲村城跡の保存運動に、平成8年から取り組んできた里見氏稲村城跡を保存する会が、稲村城跡と南房総市岡本城跡の「里見氏城跡」としての国史跡指定を記念して、『里見氏稲村城跡をみつめて』第5集(A4版152ページ)を刊行しました。





◆ 里見氏城跡(稲村城跡・岡本城跡)国史跡指定になって

愛沢伸雄(里見氏稲村城跡を保存する会代表)


◆  特別寄稿

佐藤 博信(千葉大学名誉教授) 「川名史学の原点-房総里見氏の研究 」

峰岸 純夫(東京都立大学名誉教授) 「享徳の乱と里見義実」   

長塚 孝 (馬事文化財団学芸員) 「里見義実の安房入部」   

黒田 基樹(駿河台大学教授) 「里見義豊の政治的地位」  

滝川 恒昭(千葉城郭研究会)「正木通綱に関する新資料―故川名登氏所蔵新蔵寺棟札の紹介と検討―」

岡田 晃司(館山市立博物館長) 「前期里見氏の時代を見直してみる」

◆ 保存運動の経過報告

・「保存会」実施事業(1996~2011年)      

・活動の記録 
                 
     シンポジウム「わたしたちの稲村城跡大発見」報告

     『房総里見氏と稲村城跡をみつめて』報告

     南総発見フォーラム-花と里見と八犬伝

     里見氏の歴史を学ぶ会報告

     「里見の道」ウォーキング報告・里見紀行報告

     国指定史跡巡見報告 

『里見氏稲村城跡をみつめて』第5集は、館山市内の書店で、1,500円で販売されています。
松田屋書店  0470-23-1661       宮沢書店   0470-23-7771    

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2012年4月21日

『13歳のハローワーク』

平成24年度が始まって、早くも3週間が過ぎました。

小学校、中学校、高校、大学などに入学した新1年生や、新社会人の皆さんも、少しずつ新しい生活に慣れてきた頃ではないでしょうか。

学校、職場の新1年生だけではなく、

在校生もクラス替えや担任の先生が変わったり、
職場では人事異動で、異動した人もしない人も、職場の環境が変化したりと、

我が国日本では、学生も社会人も、毎年4月に大きな変化を体験しています。



今日のブログでは、今年、中学校に入学した新1年生をはじめに、
13歳前後の、これからの日本を背負っていく世代に読んで欲しい本を紹介します。


芥川賞作家、村上龍さんの『13歳のハローワーク』です。


幻冬舎刊 561P 2,730円


初版は平成15年に刊行され、127万部突破の大ベストセラーとなりました。
平成20年に改訂され、『新13歳のハローワーク』が発売されました。

旧版では興味の対象別に別れていた職業項目を、

新版では教科別に分類し直し、「国語が好き」「社会が好き」「理科が好き」「体育が好き」と、好きな教科の扉を開けると、胸がときめく職業図鑑が広がっています。

参考までに、『13歳のハローワーク』から、館山市の生涯学習に関係する仕事をピックアップしてみました。

【社会が好き・興味がある】
「遺跡発掘調査員」「公務員【一般行政職】」

【美術が好き・興味がある】
「美術修復家」「学芸員」

【保健・体育が好き・興味がある】
「フラメンコダンサー」

【道徳の時間、眠くならない】
「小学校教師/中学校・高校教師」

【休み時間、放課後、学校行事が好き・ほっとする】
「司書」

分類をするのは、何事でも大変難しい作業です。また、職業観は十人十色なのですが、

例えば、

【休み時間、放課後、学校行事が好き・ほっとする】人が「司書」?
【国語が好き・興味がある】人でもよいのではないか。とも思います。


しかし、医療、介護、環境などをテーマとした、今の時代に読んで欲しいエッセイや対談も掲載され、難読漢字に はルビがふられています。

中学生にとって、とても身近に感じられる本だと思います。


村上龍さんは、『新13歳のハローワーク』のなかで、こう述べています。

「わたしたちは職業によって社会とつながっていることを忘れないで下さい。,,,職業につき働くことで、わたしたちは充実感や達成感、それに友人や仲間を得て、集団や会社や組織に属することで、自分の居場所を確かめることができます。」

中学生のみならず、私たち親世代にも、ためになり、とてもおもしろい本です。

『新13歳のハローワーク』は、館山市図書館の蔵書のなかにもあります。

興味があるみなさんには、ご一読をお勧めします。


もう終了してしまいましたが、

『新13歳のハローワーク』を原作にしたドラマ「13歳のハローワーク」が、今年の1月13日から3月9日(全9話)まで、テレビ朝日の金曜ナイトドラマで放送されていました。

ストーリーは、

主人公・小暮鉄平(松岡昌宏)は警視庁捜査一課の刑事になることを夢見て警察官になった生活安全課所属の刑事。

今の職務に不満を抱く中、突如として1990年にタイムスリップした彼は、13歳の自分に出会い、人生をやり直すチャンスとして、13歳の鉄平を警視庁捜査一課の刑事へ導くべく暗躍を始める。

その中で、様々な仕事とそこで繰り広げられる人間模様に触れていく。


という内容でした


バブル世代の私には、90年代への懐かしさもあり、久しぶりに全話をみたドラマとなりました。

 私事ですが、35歳の鉄平が13歳の鉄平に語る言葉の数々に心を打たれました。

その一部を紹介します。

「この挫折はな、きっとゴールにつながってんぞ。おまえが、あきらめない限りな。」
「失敗を繰り返せば、繰り返した分だけ、それがオレたちの教科書になるんだよ。」

高度成長期、バブル期に比べると、現代は本当に生きにくい時代だと思います。

100年に一度という世界的な不況が続くなか、将来への希望が見えず、不確実なことばかりで、不安が増すばかりです。

東大が秋入学を検討するなど、日本の大学を国際化しようという取り組みが相次いでいるなか、今の13歳が大学生になる頃には、ひょっとすると、日本社会で毎年4月に繰り返されてきた“1年の節目”が、9月に変わっているかもしれません。

村上龍さんが、「それでも、すべての子どもや若者は、生きのびていく必要があります。」と述べているように、社会が変化しても、子どもたちは、就職し、生活していく必要があります。

親世代として、中学生・高校生に、エールを贈りたいと思います。

2012年4月20日

NHK総合テレビで「“渚の駅”たてやま」が紹介されます!

NHK総合テレビ(関東ローカル)で、

3月25日にオープンした”渚の駅”たてやまと、





2月1日のデビュー以来、早くも4月16日に7,000食を達成した「館山炙り海鮮丼」が紹介されます。




◆ 放送日時

① 4月20日(金) 18:10~18:52 「首都圏ネットワーク」
② 4月25日(水) 11:05~11:54 「こんにちはいっと6けん」

※ いずれも、放送内容が変更になる場合があります。

2012年4月19日

シリーズ社会科見学20 鉄道博物館(その2)

埼玉県さいたま市の鉄道博物館でみつけた、館山に関係する展示を紹介する2回目。

今日は、C51形式蒸気機関車です。

C51形式は、大正8(1919)年から昭和3(1928)年にかけて289両も量産された国産初の高速旅客用テンダ式蒸気機関車です。


C51形式5号機 大正9(1920)年製造

C51形式は、当時の日本の動脈、東海道・山陽本線に投入され、その高い性能から昭和5(1930)年から運転を開始した特急「燕」(つばめ)の牽引機に選ばれました。

性能が安定していたため、C51形式236号機と239号機の2両は、お召し列車の専用機関車に指定されていました。

お召し列車とは、天皇・皇后・皇太后が利用されるために特別に運行される列車です。

特にC51形式239号機は、昭和3(1928)年の昭和天皇御大礼をはじめに、昭和28(1953)年4月4日に、昭和天皇・香淳皇后をお招きし、富津岬で行われた第4回全国植樹祭まで、お召し列車を100回を超える回数牽引しました。



お召し列車を牽引し、房総西線(現在の内房線)を走ったC51形式239号機は
京都市の梅小路蒸気機関車館で静態保存されています。


昭和天皇・香淳皇后両陛下は、富津岬で行われた第4回全国植樹祭の約1カ月後の昭和28年5月6日、館山市に行幸されています。


昭和28年6月15日付の館山市広報に、天皇皇后両陛下のご巡幸の記事があります。

その内容をまとめると、

・天皇皇后両陛下をお迎えするため、館山駅前を埋める市民の人垣ができたこと。
・お召し自動車リンカーンが、駅前で両陛下の御到着を待っていたこと。
・お召し列車が、午後0時20分館山駅に到着したこと。
・両陛下は、午後0時30分頃、県立安房水産高等学校に到着され、御座所(校長室)でお食事をされた後、安房水産高等学校の標本室、生徒の化学実験、製造実験等をご覧になられ、約1時間程滞在されたこと。
・その後、神戸村(現在の館山市神戸地区)で乳牛、白浜(野島崎)灯台、千倉築港、和田町(現在の南房総市)の花畑を視察された後、鴨川町(現在の鴨川市)の吉田屋旅館(現在の鴨川グランドホテル)にご宿泊されたこと。


間もなく、子どもたちが楽しみにしているゴールデンウィークがやってきます。
家族で、鉄道博物館を社会科見学し、新しい発見をしてみませんか。


◆ 関連記事
・ シリーズ社会科見学19 鉄道博物館(その1) (2012.4.18)

2012年4月18日

ただいま展示作業中!

市立博物館では、今週土曜日より「新収蔵資料展―あたらしい資料のご紹介―」を開催いたします。

毎年、市内外の皆さまからご寄贈いただく数多くの貴重な資料。
今回の展覧会では、寄贈者の方々への感謝の気持ちをこめて、前年度に加わった新たな収蔵資料の一部をご紹介します。

というわけで、会場となる本館2階企画展示室では、現在、オープンに向けて展示作業を進めております!
今日は、その様子を少しだけご紹介・・・。

下から何センチにしますかー?


どういうふうに並べようかしら・・・
  
キャプション(説明文)をまっすぐに!

















このような作業を経て、今週末より、いよいよオープンします!

くらし・文化の移り変わりや、戦時下の様子、海・山・町場での生業など、地域の歴史を伝える資料をテーマごとに紹介します。
身近な歴史に触れるきっかけとして、ぜひご来館ください♪


「新収蔵資料展―あたらしい資料のご紹介― 」

開催期間  421日(土)~610日(日)
休館日   月曜日(ゴールデンウィーク中は休まず開館)
会場     市立博物館本館(館山市館山351-2 城山公園内) 
観覧料   常設展観覧料(一般300円、小中高生150円)に含みます。
問合せ   市立博物館本館(TEL 0470-23-5212FAX 0470-23-5213

合唱団として『南総の第九』に参加しませんか?

千葉県南総文化ホール開館15周年記念~みんなで歌おう!歓喜の歌『南総の第九』~が平成24年12月2日(日)に開催されます。
開催に伴い合唱団参加者を募集します。
開館15周年を祝い、プロの演奏家と一緒のステージに立って『南総の第九』を歌い、ホールいっぱいに輝かしい声を響かせましょう。

練習は7月22日より始まり、ゲネプロを含め全22回となります。
お一人でも多くの皆さまにご参加頂けますよう、お待ち申し上げます。

詳しい合唱団募集要項はこちら
       ↓

お問合:千葉県南総文化ホール TEL 0470-22-1811

房州名物 くじら弁当発売!

鶴谷八幡宮の桜も葉が目立ち始め、薄桃色の花びらが恋しくなる今日この頃。
そんなセンチメンタルな気分を吹き飛ばすお弁当が登場いたしました!

房州名物 くじら弁当!

潮の香りがしそうな素敵なパッケージ。

館山市立博物館分館内のミュージアムショップ KIRAたて山にて、本日から絶賛発売開始です。
それでは、作って下さった方と食べ物たちに感謝を込めまして

「いただきます!」 

奥から鯨の大和煮、炒り卵、鯨そぼろ、となっています。

こ、これは・・・!!

鯨肉と聞いて連想しがちな臭みも全くなく、柔らかくてご飯によく合う調度良い味付けのされた大和煮・・・
大和煮の引き立て役かと思いきや独自の味わいと舌触りで自己主張する鯨そぼろ・・・
そして鯨ばかりでは失われがちな色味をばっちりカバーし明るい印象を持たせる炒り卵・・・

まさに渚の駅にふさわしい
海と食材を夕日桟橋で掛け合わせたかのような絶妙な仕上がり!

これは是非、ご賞味頂きたく思います!





館山市立博物館分館で行われている渚の駅”たてやまオープン記念特別企画展「中世の安房と鎌倉―海で結ばれた信仰の道―」あと3日になってしまいました。
まだご覧になってない方がいましたら是非足を延ばしてみてください。

概要
 開催期間  平成24年3月3日(土)~4月22日(日)
 開館時間  午前9時~午後4時45分(入館は、午後4時30分まで)
 会   場  “渚の駅”たてやま内 館山市立博物館分館(旧県立安房博物館)
           〒294-0036 館山市館山1564-1  TEL 0470-24-2402
 観  覧  料   無料

“館山吹奏楽団 グリーンコンサート”が開催されます!

日時:平成24年4月29日(日) 14時開演(雨天中止) 入場無料
場所:南総文化ホール前広場
主催:館山吹奏楽団
後援:館山市教育委員会

曲目
夢をかなえて(ドラえもん)
時代劇スペシャル(銭形平次・水戸黄門・暴れん坊将軍)
宇宙戦艦ヤマト
勇気100%
他にもみなさんの知っている曲があります☆
ぜひ、お越し下さい。

シリーズ社会科見学19 鉄道博物館(その1)

平成18年6月、多くの男の子達に惜しまれつつ閉館した東京・神田の交通博物館。

東京近郊に住む男子幼児の多くが、はじめて訪れた「博物館」。それが、交通博物館だったのかもしれません。(今から40数年前、東京の幼稚園児であったも私や友人たちがそうでした。)

それから1年4カ月のブランクをおいて、平成19年10月14日から、埼玉県さいたま市の鉄道博物館が、男の子達の夢の空間を引き継ぎました。

鉄道博物館を社会科見学した3月下旬も、多くの親子連れが博物館を訪れ、男の子達は、食い入るように実物の鉄道車両を眺め、触れられるものには実際に触れて、夢を実感していました。

開館から5年目の今年4月2日に、鉄道博物館の入館者は早くも500万人を達成しています。


ヒストリーゾーンの展示風景

実物車両の周辺を演出する展示では、列車の走った当時の情景が再現され、幼児だけではなく、40代後半の私が、懐かしさや時代を感じることにより、魅力を感じることができる工夫がされていました。

そのなかに、館山に関係する展示がありましたので、2回にわけて紹介します。

1回目は、101系電車の車内広告です。


中央線・総武緩行線などを走っていた通勤型の101系電車

101系電車は、首都圏でもっとも混雑が激しかった中央線への投入を目的に昭和32(1957)年に登場し、中央線では昭和60年まで使用されていました。

鉄道博物館では、昭和32年の試作編成の先頭車として製作されたクモハ101-902が展示されています。

101系が走っていた頃、中央線沿線に住んでいましたので、思わず懐かしくなり、車内に乗り込みキョロキョロすると、そこにあったのは、昭和47(1972)年夏のまど上ポスターでした。


クモハ101-902車内のまど上ポスター

昭和47年7月15日、東京駅の地下に東京地下駅が開業。
総武本線が東京駅に乗り入れるようになり、房総の各線と東京駅が直結しました。


◆ 関連記事
・ JR113系車両の引退と昭和44(1969)年 鉄道の電化完成によりかなった館山市民の夢 (2011.9.18)


東京地下駅 赤レンガの丸の内地下5階に完成
千葉・房総へ、特急・快速がここから出発


昭和40~60年代にかけて、関東で海水浴といえば房総でした。

東京湾アクララインや館山道がなかった当時、房総への交通機関といえば電車でした。

房総各線では、おおよそ7月20日から8月末まで「夏ダイヤ」が実施されていました。

特急列車が“高価”だった当時、急行だけではなく、臨時の快速列車が多数運転されていたのも房総各線の特徴でした。


快速 夏の房総へ 東京地下駅から毎日往復40本
青い海号/白い砂号


夏休みに運転されていた快速、内房線の「青い海」と外房線の「白い砂」は、ヘッドマークも誇らしげに、房総へ海水浴客を運んでいましたが、平成10(1998)年に運転が廃止されました。

昭和40年代後半、毎年、中央線沿線から岩井(現在の南房総市)へ海水浴に来ていた私は、席を確保するため、発車の1時間前から、東京地下駅で並んでいました。

それでも、座れなかったことがありました。

それほど、房総への海水浴客は多かったのです。


113系近郊型電車の快速「青い海」

昭和57年11月まで、急行も走っていました。


急行 夏の房総へ
新宿・両国駅から房総を1周。全車自由席


急行「なぎさ」は新宿/両国から木更津-館山-安房鴨川-勝浦-新宿/両国と房総を一周し(館山-勝浦間は普通列車) 、


165系急行型電車の急行「なぎさ」


 急行「みさき」は、「なぎさ」と反対周りで、新宿/両国-勝浦-安房鴨川-館山-木更津
-新宿/両国(勝浦-館山間は普通列車)と周る列車でした。


165系急行型電車の急行「みさき」
 
昭和50(1975)年3月10日のダイヤ改正で、急行「なぎさ」「みさき」の内房線・外房線の循環運転は取りやめとなり、内房線は急行「内房」、外房線は急行「外房」へと、それぞれの線区内を走る急行列車になり、それは、昭和57年11月ダイヤ改正まで続きました。

昭和47年7月15日、東京地下駅の開業により運行が始まったのが、特急「さざなみ」です。


特急 夏の房総へ
東京地下駅発。自由席もたくさんです。

「さざなみ」に使われていた183系特急型電車は、東京地下駅の開業に合わせて開発され、平成17年まで、定期運行の特急「さざなみ」に使用されていました。


ちなみに、「さざなみ」の運行は、平成3年3月16日に「成田エクスプレス」の運転が開始されたことにより、東京駅 -蘇我駅間が京葉線経由に変更されました。

鉄道博物館の屋外で、引退した183系1000番代の「さざなみ」が、ランチトレインとして展示され、駅弁や持参した弁当などを食べるスペースとなっています。


左:183系1000番代の「さざなみ」 右:189系の「あさま」


183系特急型電車は、現在も現役で、今年2月18日(土)には、館山駅の留置線に183系3編成が並んでいる様子がレポートされています。


鉄道ファン「鉄道ニュース」/内房線館山駅で183系が3本並ぶ(2012-2-18)