2013年1月10日

「近代水産業の父」関澤明清の手紙-青木繁も見た!?「日本重要水産動植物之図」


「海の幸」を描いた明治時代の画家・青木繁が滞在した館山市布良の小谷家で、昨年7月にみつかった「近代水産業の父」とされる関澤明清の手紙。

NPO法人青木繁「海の幸」会の吉岡友次郎事務局長が、調査のため小谷家を訪問されました。






小谷家に伝わる「日本重要水産動植物之図」が、明治23(1890)年に関澤から贈られたものであることがわかりました。




動植物図は、マンボウやサメなど魚類83種、イセエビ・サザエなど甲殻類・貝類51種が描かれています。





フランス革命100周年記念で、1889年に開かれたパリ万博のため、農商務省水産局が作った日本初のカラー石版画です。


明治37(1904)年、布良にスケッチ旅行に来た青木繁たちは、この居間で暮らしました。青木は知人の梅野満雄にあてた絵入りの手紙(明治37年8月22日付)で、クジラ、マグロ、フカ、イセエビなど40種類を列挙しています。

房州絵入書簡 東御市梅野記念絵画館蔵

普通に考えると、明治37年に青木繁が小谷家に滞在していた時、「日本重要水産動植物之図」を見て、手紙「房州絵入書簡」を書いた可能性が高いと考えれます。

それを確かなものにするために、今後さらに調査を進めていきます。


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