2011年9月12日

講演会「里見氏研究のあゆみ」が開催されました。

平成23年9月11日(日)、館山市中央公民館第1集会室で、里見氏稲村城跡を保存する会が主催した講演会「里見氏研究のあゆみ」が開催されました。

この講演会は、今年の6月に逝去された千葉経済大学名誉教授の川名登先生への追悼をこめて、行われました。川名先生は、『房総里見一族』の著者であり、また、稲村城跡保存運動にもご尽力されました。

学問の成果を積み上げていく上で、研究史を振り返ることは大変重要なことです。今回の講演では、戦国大名里見氏を研究する上で、その基礎を築いた大野太平氏(1878~1944)と里見氏研究を大きく進展させた川名登氏(1934~2011)の研究成果を振り返ることがテーマになりました。

岡田晃司さんは、大野太平氏について、明治11(1878)年、岐阜県に生まれ、大正2(1913)年に館山に来て以来、安房高等女学校に12年、その後安房水産学校に昭和12(1937)年まで勤め、里見氏関連資料の研究に没頭し、名著『房総里見氏の研究』や『安房先賢偉人伝』『房総通史』などの執筆や編纂にあたり、房総の地方史研究の基礎を築いたと紹介しました。

岡田晃司さんの講演

その上で、『房総里見氏の研究』は、里見氏研究の基礎的文献であることが間違いないが、研究の進展によって、解釈が変わってきている部分もあるので、常に新しい研究成果を理解しながら、里見氏について学んで欲しいとまとめました。

滝川恒昭さんは、その人となりを交えながら、里見氏研究を大きく進展させた川名登氏の研究成果についてスライド使いながら紹介。会場には、川名登氏の写真を提供されたご子息もお見えになり、「里見氏研究のあゆみ」に学習することができました。

滝川恒昭さんの講演

川名登氏のご子息 川名禎さん

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