青木繁が愛した館山市布良。
《海の幸》が描かれた布良には、今でも温かさがあり、美しい景観が広がっています。明治画壇の鬼才-青木繁を生んだまち福岡県久留米市。
その久留米を、ポタリングする機会に恵まれましたので、“じゃじゃーん”!
4回にわけて「青木繁生誕の地-福岡県久留米市」を紹介します。
ポタリングの相棒、久留米市観光案内所のレンタサイクル。 JR利用者は、4時間200円で借りられます。 |
久留米市は、福岡県南部の筑後地方にある都市。
人口は約30万人で、福岡県では福岡市、北九州市に次ぐ第3の都市です。
JR久留米駅は、今年3月の九州新幹線全線開業時に、新幹線の停車駅になりました。
JR久留米駅 さすがブリヂストンの企業城下町。巨大タイヤが駅前のシンボル |
博多駅からは、在来線の快速列車で約35分の距離です。
JR九州の近郊形811系電車 |
久留米と言えば、40歳代以上のみなさんには、松田聖子、藤井フミヤ・チェッカーズ、石橋凌などのアーティストを生んだまちとして、馴染みがあるかもしれません。
久留米を代表する産業が“ゴム”。
世界最大のタイヤメーカー、㈱ブリヂストンもこのまちから生まれました。
ブリヂストン工場前のブリヂストン通り |
ブリヂストンの創業者石橋正二郎によって、 青木繁の作品の散逸が免れました。 |
江戸時代の筑後国北部を領したのが久留米藩。約250年間を、有馬氏が治めました。
その居城跡が久留米城跡。久留米は、城下町でもあったのです。
久留米城跡。現在は石垣が残るのみ |
筑後川を自然の要害とする久留米城 左に見える建物は、ブリヂストンの工場 |
本丸跡に建立された篠山神社 |
久留米が生んだ偉大な芸術家である青木繁と坂本繁二郎は、ともに旧久留米藩士の子として生まれました。
久留米城跡に、昭和43(1968)年に建立されたのが「青木繁記念碑」です。
久留米城跡 巽櫓跡にある「青木繁記念碑」 |
青木繁を偲ぶために、地元の碑建立発起人会が計画をし、東京在住の久留米市出身者や市民からの協賛金によって建立されました。
工芸家の豊田勝秋が青木の自画像をもとに制作 直径1.5mのブロンズ像 |
青木繁の遺児、福田蘭童の書 |
『青木繁、その生涯と芸術』をまとめた美術評論家 河北倫明の書 河北氏は、碑建立の翌年昭和44年に京都国立近代美術館長となった |
今も昔も、福岡県南部の政治・経済の中心地である久留米。
久留米市役所 |
地域の総合力が、新しい文化を繰り返して生み出すのだと、ペダルをこぎながら、あらためて確認しました。
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