2011年8月21日

シリーズ社会科見学1 ブリヂストン美術館「没後100年 青木繁展-よみがえる神話と芸術」

7月22日に紹介した、ブリヂストン美術館で開催中の「没後100年 青木繁展-よみがえる神話と芸術」。

http://tateyamals.blogspot.com/2011/07/blog-post_22.html



今回は、展示の内容をご紹介します。

展示は5単元により構成され、300点をこえる作品を鑑賞することができます。

第1章 画壇への登場-丹青によって男子たらん1903年まで
第2章 豊穣の海-《海の幸》を中心に 1904年
第3章 描かれた神話-《わだつみのいろこの宮》まで 1904-07年
第4章 九州放浪、そして死 1907-11年
第5章 没後、伝説の形成から今日まで



展示のメインは、何と言っても明治37(1904)年に布良で描かれた《海の幸》(重要文化財)ですが、そのほか、同年夏に《海の幸》とともに制作された海景画《海》・《海景(布良の海)》や、青木繁が明治37(1904)年8月22日付けで、布良から福岡県八女に帰省中の友人梅野満雄に充てた「房州絵入書簡」など、見所がたくさんあります。

また青木繁と福田たねは、《海の幸》制作の翌年の明治38(1905)年にも現在の館山市を訪れ、伊戸にある円光寺に滞在しましたが、その滞在中に同寺本堂の板戸に焼け釘で描いたものといわれる《海景》は必見です。

この《海景(円光寺板戸》は、昭和47年にブリヂストン美術館などで開催された『生誕90年記念 青木繁展』以来の東京での展示になります。板戸4枚に、伊戸からみた海景が描かれたものと思われ、右手に富士山が、左手には布良の集落が描写されているようにみえます。

見学をした金曜日には、スライドを見ながら学芸員が展示作品の解説を行う“スライドトーク”が開催されていました。






会期は、9月4日(日)まで。会期中の休館日はありませんので、まだご覧になっていない方は、ブリヂストン美術館にお急ぎ下さい。

http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/