中央公民館主催講座「ふるさと講座」の第6回をコミュニティセンターと安房国礼観音霊場等で開催しました。
ふるさと講座は年間を通じてふるさとに潜在する地域資源について知りたい学びたい市民を対象に開催している教養講座。
今回は講師に館山市文化財保護協会会員の清水信明氏をお招きしまして「安房の観音霊場と巡礼道」とのテーマで開催しまして51名の皆さんに参加いただきました。
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講義中の清水信明氏
日本人の心に深く染み透っている観音信仰と観音巡礼の歴史を学びました。
また、安房国礼三十四観音霊場とその霊場を結ぶ「巡礼道」と呼ばれる山越えの近
道を紹介しました。
講座概要
まず、観音菩薩の誕生について語り、次に日本の観音信仰の歴史として各時代での
信仰の対象を説明しました。
信仰には現世の私的願望と来世(死後)の安楽を願う現世二世安楽たる救護をもた
らします。巡礼は山伏などの宗教者が行なう難行苦行であった時代を経て江戸時代
には巡礼の民衆化がおこり、庶民が自主的に巡礼に出るようになり観光的要素を持
つようになっていきました。。
また、安房国礼三十四観音霊場の成立にふれ、それぞれについて説明がなされま
した。
現地学習
現地学習では南房総市石堂の安房国礼三十四観音霊場の第二十番の石堂寺を
訪れました。仁王門を抜けて国指定重要文化財に指定されている本堂や多宝塔、
薬師堂などを見学しました。次に南房総市山名の安房国礼三十四観音霊場の第二
十一番の智光寺へ向かいました。参道入口の仁王門を通り石段を登ると正面に観
音堂、右手に庫裏、左手に阿弥陀堂が位置しています
また、観音堂裏には寺子屋師匠だった宥界大法師の墓があります。
智光寺を後にして、農家レストランじろえむをめざして実際に巡礼道を歩きました。
参加者からは「昔の人が徒歩で巡った信仰の深さに感激しました。」「山道が大変
良かったです。巡礼道めぐりをもっとしたいと思います。」など感想がありました。
石堂寺仁王門
国指定重要文化財に指定されている本堂
智光寺の観音堂に参詣する参加者
巡礼道を歩む参加者
第7回ふるさと講座のご案内
日 時: 平成24年11月17日(土) 10:00~12:00
演 題: 「八州廻りと安房の人々―江戸の広域警察官―」
講 師: 館山市立博物館 学芸員 宮坂 新 氏
会 場: 館山市コミュニテュイセンター
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