2012年5月29日

初夏の風物詩

博物館本館の入り口横にある池の、スイレンの花が咲き始めました。


可憐な色と造形です♪


色味が濃いものもありました。

スイレンは、スイレン科の水生多年草で、日本では原種のひとつ、ヒツジグサが自生しています。由来は未の刻(ひつじのこく・午後2時頃)になると花が開くからだそうです。



コイもお花見?

ですが、実際は明るくなると開き、暗くなると閉じるとのことで、その様子が睡眠をとっているように見えるので「睡蓮」と呼ばれるようになったそうです(「スイレン」は通称・愛称のようなもので、正式なものではないのだとか…)。

花言葉は「清純な心」「優しさ」「信頼」などなど…。


また、泥水の中で清らかな花を咲かせる様が、仏様の智慧や慈悲の象徴とされ、仏像や仏教画などにも数多く用いられています。

「天竺観音達磨之図」 岩崎巴人 作 制作年不詳



ちなみに「ハス」と「スイレン」の違いですが、水面に浮かぶように花が咲き、花が終わると閉じて水中に沈むのが「スイレン」で、水面高くにまで茎を伸ばして咲き、花は散って蜂の巣のような果托(かたく)と呼ばれる部分だけ残るものが「ハス」ということです。前述した仏教美術品には「ハス」の形で描かれるものもあるようですが、本来仏教でいうところの「ハス」は「スイレン」のことなのだそうです。

「水蓮」ではなく「睡蓮」なのです。


これから夏になると、館山市内にもいくつかあるハス畑で「ハス」の花も咲き始めます。「スイレン」とはまた違った美しさの「ハス」の花も、同じように目を楽しませてくれることでしょう。




…ちなみに「スイレン」には「レンコン」は出来ませんので悪しからず^^: