洲崎神社の鎮座する御手洗山の西斜面は、 神社の神域として氏子の信仰の対象となっています。 「洲崎神社自然林」として,千葉県天然記念物に指定されています。 |
安房地域の神社の幟はとにかく大きく立派です。 |
「ミノコオドリ」は、安房地方南部の館山市洲崎と波左間、南房総市千倉町川口の3カ所に伝わっているほか、関連する芸能が千葉県内にいくつか見られます。
「みろく踊り」と「かしま踊り」の2種類からなり、地元ではこれらを「みのこ踊り」と呼んでいます。
みろく踊り |
かしま踊り |
踊り手は、基本的には小学生から中学生までの女子が中心ですが、近年は児童の減少から成人の女性が交じっています。
オンドトリと呼ばれる1名の太鼓役と2名の歌役が中央に座り、その回りを踊り手たちが円形に取り巻き、太鼓と歌にあわせて踊ります。
手に持って舞う採物は、「みろく踊り」では、左にオンベ(長柄の御幣)を肩に担ぎ、右に扇を持ちます。
初午の時に使うオンベと例祭のオンベは異なり、初午では、青竹にサカキと五色の幣束をつけたもの、例祭の時には、白い幣束と鏡をつけたものを使用します。
「かしま踊り」では、扇のみを使います。
このふたつの踊りは、いずれも海の安全を司る鹿島の神に関係しています。
「かしま踊り」は、鹿島の神人が一年の豊凶を告げ歩く「事触れ」に由来するもので、悪霊払いを目的としています。
一方、「みろく踊り」は、世直しを願う念仏踊りの系譜にあたり、弥勒が遠い海の彼方から訪れ、富や豊作をもたらすという内容になっています。
「かしま踊り」そのものは、相模湾西岸(神奈川県小田原市から静岡県賀茂郡東伊豆町)にも分布していますが、安房地方の「みのこ踊り」と比べると、歌詞や採物などに共通点がある一方で、相模湾西岸は男性の踊り、安房地方は基本的には女児の踊りと違いがあります。
また、相模湾西岸の「かしま踊り」には方形の隊形で演じる場面があるため、踊りに参加する人数に限りがありますが、安房地方の「みのこ踊り」は円形の踊りのみであり、踊りの人数に制限はありません。
10人前後の少女が輪になって、大人の歌や太鼓などの演奏に合わせて踊る民俗芸能であることが、「洲崎のミノコオドリ」をはじめとする安房地方の「みのこ踊り」の特色といえます。
「洲崎のミノコオドリ」を継承する洲崎区は、平成24年10月14日(日)に、館山市の千葉県南総文化ホールで開催される第54回関東ブロック民俗芸能大会に、千葉県を代表し出演します。
みなさんのご来場をお待ちしています。
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