2011年10月15日

南総浮書絵彫 敬舟会 作品展を観覧しました!

館山市伝統工芸家に登録されている小林敬舟さんは、日本で唯一の浮書絵彫の工芸家として知られ、テレビを始めラジオ・新聞・雑誌などで何度も紹介されています。


小林敬舟さんと教室の生徒さんの作品展が、10月17日(月)まで南房総市富浦町の枇杷倶楽部で開催されています。





小林敬舟さんは、昭和20(1945)年の終戦当時、現在の南房総市富浦町に来ていた永尾春甫(ながお・しゅんほ)氏の指導を受け、浮世絵・山水画を学び、同町興禅寺裏山の孟宗竹に絵の具で彩色し、看板を作ったのが竹細工に係わるきっかけとなりました。


左から2人目が小林敬舟先生です。

その後、独自で浮書絵彫の技術を磨き、独特な色合いを創り出し、浮書絵彫には、黒と茶の2色から、10色以上の色合いを引き出して表現することに特徴があります。


小林敬舟先生の作品「御所車」


製作工程は、次のとおりです。

① 3年以上生育した孟宗竹を切り出す
② 切り出した竹を2つに割る
③ ドラム缶で煮詰めた苛性ソーダで、竹の油を抜く
④ 竹を陰干しし、1ヶ月間乾燥させる
⑤ 表皮を削り、サンドペーパーをかける
⑥ 鍋で煮た茶粉を塗る
⑦ 黒あるいは濃茶で濃淡を付ける
⑧ その上にニスを塗り、印刀や丸刀で彫り、削り上げる



小林敬舟先生の作品展示


平成元年には、千葉県教育研究展で「千葉県の伝統浮書絵彫」として映画が紹介されています。

現在、千葉県内各地のほか、埼玉県、岩手県などの公民館でも指導を行ない、伝統工芸の保持と発展に努められています。

 


教室の生徒さん達の作品展示




教室の生徒さん達の作品展示

会期はあとわずかです。

興味がある皆さんは、お急ぎください!!