2011年11月14日

那古寺多宝塔再建250周年記念事業「もみじコンサート」が開催されました!!

元禄16(1703)年の元禄地震で那古寺の諸堂は倒壊しましたが、庶民の寄付によって那古寺多宝塔が再建されて250周年となる今年、先人への感謝の意を込めて、さまざまな記念事業が開催されました。

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那古寺多宝塔再建250周年記念事業の大取となる「もみじコンサート」が、晴天に恵まれた11月13日(日)の午後2時30分から、那古寺観音堂(千葉県有形文化財(建造物))で開催されました。

「もみじコンサート」は、那古寺多宝塔が再建されて250周年となることへの先人への感謝のほか、東日本大震災犠牲者への鎮魂、日本経済の復興、不安な毎日を過ごす方々に安らぎを届けること、そしてがん撲滅をテーマとし、約150名の来場者がありました。


もみじは子どもの手にも例えられ、安心や安らぎのイメージがあることから、コンサート名になりました。

当日の朝9時、南房総ライオンズクラブの皆さんと出演者でもある  monk beat (モンクビート)のメンバーが集合。

坂東三十三観音の霊場を巡る多くの参拝者で賑わう観音堂を、コンサート会場とするための準備をはじめました。

観音堂の内陣(ないじん)、外陣(げじん)を区切る格子をはずすと、いつもの観音堂と大きく違う雰囲気になりました。特別に許可をいただいて撮影しましたので、ご紹介しましょう。

普段は撮影することができません。ご注意をお願いします。







午前11時頃に、出演者のお一人である“やなせなな”さんが到着。
早速、リハーサルの開始です。

那古寺の御本尊(木造千手観音立像)にもご覧になっていただこうと、ステージは入口をバックにつくられました。


リハーサル中のやなせなな さん

好天の昼間に、観音堂の正面入口が閉じられることは滅多にありません。珍しい光景ですので、これもご紹介しましょう。




普段は外陣にある賽銭箱も回廊に置かれました。

このコンサートのコンセプトは、“癒し”です。
そして、“手作り”であることもアピール点の一つです。



もみじコンサート受付
受付では、南房総ライオンズクラブメンバーの娘さん達が笑顔を
プレゼントしていました。

また、東日本大震災の被災地支援のための募金と販売も行われました。




もみじコンサートは、午後2時15分に開演。
主催者を代表し、那古寺の石川良和住職のご挨拶です。


那古寺 石川良和住職


続いて、来賓の金丸謙一 館山市長と南房総ライオンズクラブの春原健二会長からご挨拶をいただきました。


金丸謙一 館山市長
南房総ライオンズクラブ 春原健二会長

いよいよコンサートの開始です。
トップバッターは、monk beat

愛を育む音を世に伝え、様々な音楽活動を通じて豊かな未来への種を蒔こうと活動しています。

人が天と地を繋ぐ存在だったことを思い出し、各々の中にある大切なモノ、皆それぞれが持っている直感や心に抱く神様の声、そのような人間が本来耳に傾けていた感覚に同調する時、感動の音が生まれます。溢れる命、希望とともに歓喜の音を共に鳴らしましょう! 

これが、monk beat  の音楽です。


左がmonk beat リーダーの山口泰さん
南房総市三坂の薬王寺内でスタジオ活動をされています。

monk beat  の演奏にのせて音を鳴らし、歌声を聞かせてくれたのがYaeさん。

Yaeさんは、藤本敏夫さんを父に、加藤登紀子さんを母に持つシンガーソングライターです。


monk beat とYaeさん
monk beat とYaeさん



monk beat Yae さんのフューチャリングの後は、画僧としても活躍する 牧宥恵 さんの法話です。

軽快な語り口に笑いを誘われましたが、東日本大震災のこと、命のことなど、心のおき処について、多くを学ばさせていただきました。


牧宥恵さん
牧さんは、NHK連続テレビ小説「カーネーション」のモデル小篠綾子さん
の米寿祝いの仏画を描かれた方でもあります。

音楽とトークのコラボレーションのあとは、やなせなな さんのコンサートです。


やなせなな さん

やなせなな さんは、シンガーソングライターで、浄土真宗本願寺派・教恩寺(奈良県)の第六世住職です。

平成16年5月にシングル『帰ろう。』でCDデビュー。
その後、2枚のシングルと、3枚のアルバム、自伝エッセイを発売し、地元FMラジオのDJやエッセイスト、ニュース番組のコメンテーターとしても活躍されました。

30歳で子宮体がんを克服した経験と、尼僧という視点から、生と死を見つめ、メッセージ性の強いドキュメンタリータッチの歌を数多く制作。

やわらかな歌声と、静かでやさしいメロディが持ち味。「大人のための癒しの音楽」は、中高年を中心とした幅広い層から確かな支持を獲得しています。



現在は、郷里である寺院で法務のかたわら、全国各地で音楽活動を行っています。

中でも、宗派を越えた仏教系寺院でのコンサート&トーク“歌う尼さん”は、感動の涙を流す観客の口コミによって全国に広がり、140回を越える公演を成功させています。




「七夕」、「最後の子守唄」、「おやすみ」、「千年眠れ」、「まけないタオル」、「シチュー」などのオリジナル曲のほか、「夕焼け小焼け」、「里の秋」など計10曲を熱唱していただき、やなせなな さんの歌を通して、”いのち”について考える、またとない機会となりました。

“文化の秋”に、素晴らしいコンサートを企画して下さった、那古寺、がん撲滅実行委員会(飯田晴夫委員長)、南房総ライオンズクラブをはじめとする関係者の皆様方。

素晴らしいコンサートを私たちに聞かせて下さった、monk beat さん、Yae さん、牧宥恵さん、やなせなな さん。

本当にありがとうございました!!