金曜日とはうって変わってポカポカ陽気の日曜日、「青木繁《海の幸》ウォーキング」が開催されました。
この事業は、青木繁没後100年を記念して、「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」が文化庁の補助を受けて実施する様々な事業の一環として行われたものです。
一連の事業の中で、ウォーキングは4回行われ今回が3回目となっています。
今回は千葉県観光物産協会のコーディネートによる「ノルディックウォーク in TATEYAMA」の皆さん、そして「たてやまeー旅研究会」のメンバーも参加しました。
ノルディックウォークは、2本のストックを使って歩行運動を補助し、運動効果をより増強するフィットネスエクササイズの一種で、もともとはクロスカントリーの選手が夏の間の体力維持・強化トレーニングとして、ストックと靴で積雪のない山野を歩き回ったのが始まりとされています。
また、「たてやまe-旅研究会」は平成22年度にふるさと財団の助成を受けて、市内NPOや千葉大学の連携のもと、富崎地区のウォーキングコースの設定や、おしゃれな情報案内表示板を行い、今日はその検証も兼ねてメンバーが参加したものです。
JRバス「安房自然村」停留所をスタートした一行は、まず《海の幸》記念碑を訪れ、眼下に広がる太平洋と青空をバックに記念撮影。
そして、天富命(あめのとみのみこと)が阿波の忌部一族を率いて、海路黒潮に乗り、上陸した場所とされる阿由戸の浜を散策した後、明治の洋画家・青木繁が明治37年に逗留し《海の幸》を描いたとされる小谷家住宅を訪れました。小谷家住宅は館山市の有形文化財(建造物)にも 指定されており、今日はご当主の小谷さんが皆さんを迎えてくださいました。
最後は、小谷家住宅にほど近い布良崎神社を訪れました。
布良崎神社では、神輿世話人の島田吉廣さんが、「《海の幸》で男たちがサメを担ぐ様子は、布良崎神社の神輿を担ぐ姿をモデルに描かれたんではないか。」との説を丁寧にお話してくださいました。
また、乾燥して空気が澄んだ日には、2つの鳥居の正面に富士山が浮かび上がるとのことでした。暖かかった今日は、残念ながら富士山は見えませんでしたので、次回に期待してみましょう。
2時間ほどのウォーキングでしたが、天気もよく素晴らしい景色や文化財、そして暖かい地元の皆さんとのふれあいが忘れられない一日となりました。
ガイドをしてくださった「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」の皆さん、ありがとうございました!